「無機化学は暗記だけ」と言って共通テスト直前まで手づかずの受験生は多くいます。暗記と言っても覚える量が多いので直前になって焦る場合が多いです。
そこで今回は効率的に無機化学の学習を終えられる参考書と学習法を解説していきます。
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目次
無機化学とは
無機化学は元素、単体や無機化合物を対象とした分野です。金属の具体的な特徴や化合物の生成方法など無機物質の具体的な性質について学ぶ分野です。しかし高校範囲で詳しく説明できないもの(沈殿や水溶液中のイオンの色など)も扱うため、どうしても暗記に頼る必要が出てきます。
逆に言うと無機化学は共通テストでは暗記さえクリアすれば点数を取ることができる分野です。
無機化学のおすすめ参考書4選
福間の無機化学の講義
種類 | 講義系参考書 |
ページ数 | 224ページ |
難易度 | ★☆☆☆☆ 1.0/5.0 |
おすすめ度 | ★★★★☆ 4.0/5.0 |
こちらは福間の無機化学の講義です。いわゆる講義系参考書という部類であり、高校で習う無機化学はほとんどこの参考書に書いてあります。
物質の生成方法を図で分かりやすく説明されていたり、覚える必要のある要素のごろ合わせが書いてあったりと教科書よりも覚えやすいよう工夫されています。
赤シートや別冊の『入試で使える最重要Point総整理』で試験直前に確認ができたり、収録されている問題でアウトプットしたりとあらゆる受験生が無機化学を覚えられるように作られた参考書です。
リードα化学・セミナー化学
多くの学校で配られる問題集です。学校によってリードαとセミナーのどちらが配られるか変わりますがレベルは同じなので気にする必要はありません。
共通テストの無機化学でも少なからず計算問題が出てきます。理論化学の計算はこなしてきたと思いますが、無機化学の計算をしっかり勉強する人はそこまでいないはずです。
とはいえ理論化学で学んだことと無機化学の知識が融合するだけですから、リードα・セミナーの基本問題をおさえましょう。
大学入学共通テスト 化学 実戦対策問題集
種類 | 問題集 |
問題数 | 132題 |
難易度 | ★*☆☆☆ 1.5/5.0 |
おすすめ度 | ★★★*☆ 3.5/5.0 |
こちらは大学入学共通テスト 化学 実戦対策問題集です。マーク形式の問題を集めた問題集です。
共通テストは2次試験とは違って日常生活や身の回りの物に関する正誤問題を出題してくることがありますが、各物質の化学的特徴を知っていれば答えを導き出せるようになっています。
この参考書には問題が多く集約されており、共通テストの形式に慣れるのにうってつけです。基本と実戦の2つのレベルに分かれており、学習の進捗状況に合わせて難易度を変えることができます。
もちろん無機化学だけでなく理論化学、有機化学の問題も入っており満遍なく演習できます。
2025年用共通テスト実戦模試(9)化学
種類 | 予想問題・過去問 |
収録 | 予想問題5回 過去問3回(2022~2024) |
難易度 | ★★★☆☆ 3.0/5.0 |
おすすめ度 | ★★★★★ 5.0/5.0 |
こちらは2025年用共通テスト実戦模試(9)化学です。Z会が出している共通テストの予想問題・過去問集です。
Z会以外にも駿台や河合塾、代ゼミのような大手予備校が出版していますが、個人的にZ会の問題集が完成度が高くそれでいて難易度が高いと思います。
また、スマホで予想問題の得点結果を登録することで他の受験生との点差を見ることができ、難易度を把握したりモチベーションを高めることができます。
特に共通テスト化学は他教科に比べて難易度が高いためこの問題集は非常におすすめです。
無機化学のおすすめ学習法
無機化学の基本知識をおさえる
無機化学で重要になっていくのは基本知識です。水溶液の色や化合物の生成方法はもちろん、乾燥材や各単体の特徴など覚えることは多岐にわたります。
これらを覚えないと無機の計算問題はおろか正誤問題すら間違えてしまい、非常に痛い失点となってしまいます。
先ほど紹介した「福間の無機化学の講義」で暗記事項を身につけましょう。
基本問題で無機の計算問題を練習する
無機化学でも少なからず計算問題が出てきます。しかし理論化学の計算をもとに無機化学の知識を使って解いていくものが主であるためそこまで気負いする必要はないでしょう。
確認として学校で配られるリードαやセミナーなどの問題集の基本問題を解いておきましょう。
マーク形式の問題に慣れる
無機化学に限った話ではありませんが、共通テストは正誤問題が出たり問題量が多かったりとなかなか慣れるものではありません。
「大学入学共通テスト 化学 実戦対策問題集」のようなマーク式の問題集を使って問題演習を行いましょう。
過去問、予想問題集を解く
理論化学や有機化学の準備も整ったら、過去問や予想問題集を解いてみましょう。
「2025年用共通テスト実戦模試(9)化学」のような予想問題集や過去問を時間を測って取り組みましょう。直前期なので得点も大事ですが、間違えた問題の確認は必ず行いましょう。
余力があればパックやセンター試験の過去問も解いてみる
各予備校が出版している、全教科の共通テスト予想問題を数回分収録したものがパックです。
共通テスト形式なのが魅力ですが、無機化学に関してはセンター試験の過去問に比重を置くことをおすすめします。
無機化学はセンター試験のころと比べて難易度が大きく変わっておらず、むしろ正誤問題は共通テストの効果的な対策になります。
まとめ
無機化学の根本にあるのは暗記です。短期記憶にもっていくために無機化学を後回しにするのは合理的で正しい判断と言うこともできます。
短い時間で効果的な成果を得られるように学習を進めていきましょう。
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